はるノート選挙分析

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2016年参院選情勢――野党共闘にかかわらず与党過半数がすでに濃厚。閣外改憲勢力と合わせて3分の2までの到達の可能性も。改憲か護憲か、接戦区と比例で最後の1議席の勝負に  


来年7月の参院選の情勢。以前も試算(2016年参院選・野党共闘の議席試算 )で与野党の議席を見ているけれど、今回はもう少し詳しくする。

まず2016年参院選の非改選勢力を見てほしい。



左側には、与党に続いて改憲に肯定的な党もまとめてみた。

参院選がこの状態から始まるっていうのは、参院選が3年ごとに半分づつ選挙で選びなおす制度だからで、このグラフにある議席は最初から決まっている(非改選勢力っていう)。これをツイッターにあげたら、「まじか」「目が覚めたわ」っていっぱい反応があったけれど、これがもう前提になってるんだ。厳しいね。閣外改憲勢力の次世代、大阪維新、元気、改革を与党側にくっつけて見るとだいぶ風景が違う感じがする。改憲を考えるときにまず前提となるのはこの議席です。

でも本当に厳しい情勢を見ていくのはこれからです。後で対策とかも書くので、まずはグラフを眺めてみてください。



●与党の過半数がすでに濃厚

参院選絶対安定勢力

いきなりこれかよ、ってガックリくるんだけど(>_<)。情勢を制約していく目的で、あくまで最低の議席数を見ていくと、このような配分が確定してることがわかる(ちなみに「絶対安定」っていうのはダブルスコアくらいで決まるゆるぎない議席をそう呼んでいるだけで、絶対安定多数とは関係ないよ)。

この試算がどれほど与野党の議席を厳しく見ているのかというと……

選挙区
①与党に対しては、野党共闘が実現し、民主・共産・社民・生活の票がすべて一つにまとまる場合を想定。
②野党に対しては、野党共闘が実現せずに候補が分裂した場合を想定。
→その状況にもかかわらず圧倒的な票差で獲得する議席だけを集計。

※2014年衆院選小選挙区の得票数を、参院選の選挙区で合わせて比較しています。
※2014年衆院選のデータを使ったのは、政党支持率が現在と近いためです。
※ただし大阪維新だけは後述するように扱いが違います。

具体的に絶対安定とした議席は、北海道、青森、秋田、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、東京、富山、石川、福井、岐阜、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、和歌山、鳥取島根合同区、広島、山口、愛媛、福岡、熊本、宮崎、鹿児島から自民が1議席ずつ、東京と大阪から公明が1議席ずつ、大阪から大阪維新が1議席。北海道、静岡、愛知から民主が1議席ずつ。

比例代表
③自民・公明には2010年参院選の議席を集計(民主党の得票数が自民を上回った与党側に不利な選挙)
④民主・共産・社民・生活には、2013年参院選の議席を集計(自民が大勝した野党側に不利な選挙)

大阪維新
⑤大阪府知事選の200万票に県外の票が加わり、比例で2議席は絶対に獲得すると想定。(支持率から考えると少なくとも5議席は確保するように見えるけれど、ここではあくまで制約を掛ける目的で最低限の試算)


これだけ厳しく見ても与党と改憲勢力がここまでいっちゃうんだ。

それじゃあ、もうすこし予測を進めてみるね。野党共闘が実現する場合としない場合で場合分けをしてみていこう。



●野党共闘なしの場合、与党の議席増が決定的
参院選・野党共闘なしの安定勢力

さっきのグラフは最小限の見積もりだったけれど、今度はもう少し現実的に変えた。

選挙区
①野党共闘が実現し、民主・共産・社民・生活の票がすべて一つにまとまる場合を想定。
→圧倒的な票差で獲得する議席を集計。

比例
②2014年衆院選の票で議席を配分。

大阪維新
③選挙区は普通に集計。比例票は800万と仮定。


比例を2014年衆院選にしたのは、今と政党支持率があまり違わない国政選挙だから。大阪維新の比例を800万としたのは、そのときの維新票を参考に決めている。

これも、一つのイメージにしておいてほしい。では、選挙区の優劣をもう少し見ていく。ここまでは圧倒的な差で決まる選挙区しか集計していなかったからね。



●野党共闘がなければ国会は改憲勢力で埋まる
参院選・野党共闘なしの優勢勢力

野党共闘がない場合、与党と閣外改憲勢力の側が優勢な議席は3分の2に到達してしまう。

参議院の議席にはこの4つの大きな境界があって、憲法改正の発議ができるのは3分の2に相当する162議席なんだ。試算では自公が146だけど、閣外改憲勢力をあわせれば優勢なのが168議席あるからこれを超えてしまう。野党が接戦を制するかどうかは3分の2の先の争いになってしまう。

参議院
 122議席…過半数
 129議席…安定多数
 140議席…絶対安定多数
 162議席…特別多数(圧倒的多数・3分の2議席)




●野党共闘でも与党が優位に立つ
参院選・野党共闘ありの安定勢力

では、野党共闘の場合を見ていこう。これが先の試算と違うのは、民主・共産・社民・生活が選挙協力をして、票が一点に集まるという仮定だけだ。しかしその場合でも与党優勢はゆるがない。比例は2014年を仮定しているけど、選挙区はここまでが圧倒的な差で決まってしまう。


※注
「『小選挙区の合計』と『比例票の合計』でそれぞれ試算した場合、結果に大きく差がでます。

比例制では政党間の力関係がストレートに表れます。都道府県別に、各党の比例票を集計し、当時に選挙協力が実現していた場合はどうなるか、想定するべきではないでしょうか」


とのご指摘をいただいています。これはその通りで、支持する政党の候補者が小選挙区に立候補していない場合があるため、2014年衆院選小選挙区の票を参院選の選挙区ごとに合計して行った試算では、野党共闘で獲得する議席をかなり過小評価してしまう傾向がありました。比例票を使った試算をいずれやりたいです。




●野党共闘で改憲勢力を阻止できるかぎりぎりの情勢か
参院選・野党共闘ありの優勢勢力

選挙区で優勢な議席を与野党に振り分けるとこうなる。与党と閣外改憲勢力ではぎりぎり3分の2に達してない。けれど、残りの19議席のうち4つとれば超えてしまう。

ぼくは、この2か月間で、野党共闘の目標が「安保法制の廃止」から「改憲の阻止」へとずれていった感じがする。それは、一言でいえば安保法制を廃止するのはほとんど不可能な情勢になったっていうことだ。

安保法制を廃止するのには衆院で238議席以上、参院で122議席以上を同時に満たすことが最低限必要。一方、改憲の阻止には、衆院で159議席か、参院で81議席のどちらか一方を満たすことが必要。グラフで見てもらったとおり、いませめぎあっているラインは後者なんだ。

自公が衆院と参院の両方で3分の2をとった選挙は戦後一度もない。来年、政府与党と閣外改憲勢力はとうとうそれを狙いに来る。

参院選は厳しい後退戦になりそうです。それを野党共闘によってどこまでの後退で防ぐのかっていう情勢でしょ。問題は改憲なんだ。グラフで見てもらった優勢議席だけでここまで埋まってる以上、本当に接戦を取らないといけない。接戦区で五分五分ということは、改憲勢力の3分の2議席を防げないことを意味するんだ。

これからは、野党が協力することが必要だけれど、一方で野党の支持率が大きく上がって比例票が増えないといけない。そうして、接戦の選挙区をほとんど制するようなことが必要になる。だから、野党共闘と同時に、通常国会で野党が支持率を上げることが本当に大事になると思う。

けれど、それを見越して安倍政権はこういうふうに出てくる。参院選が厳しいっていうイメージはこれなんだ。



●最後の一議席

最近は衆参ダブル選挙のこともよく言われるよね。まあいろいろな有利・不利はあると思うけれど、一つの可能性を言うなら、衆参ダブル選挙になれば、衆議院で与党の議席を削って改憲を不可能にする見込みが生まれるともいえる。これはけっこう可能性がある。なぜなら、もともとが不利な参院選と違って衆議院は非改選勢力がないし、共闘によって小選挙区がけっこう取れるから。

共闘が力を発揮するのは小選挙区なんだ。



ただ、衆院選の試算をした時と状況が変わった点がある。大阪W選挙で大阪維新が勢力を伸ばして、今は共産党と同程度の支持率があるんだ(最新の日経で3%、共同通信で5.1%)。

それがどう変化していくのかが衆院選の情勢にかかわってくる。大阪維新は今後、選挙が近づくにつれて支持率を上げるかもしれない。それで、あちこちの選挙区に候補者を立てて比例票を取りに行くようなことがあったら、無党派層の票が割れてしまって、結果として接戦の選挙区を与党が取ってしまうこともありえると思う。

いろいろな希望は語られるけど、このままの支持率で推移していくのなら、参院選も衆院選も、憲法をまもるのがぎりぎりの情勢だと見た方がいいと思う。

保守地盤で勝ち目のない選挙区もけっこうある。そういう選挙区がとても大事なんだ。そこで悲観せずに比例票を伸ばすことが、改憲を防ぐための最後の一議席を守るかもしれない。
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Posted on 2015/12/04 Fri. 13:44 [edit]

category: 参院選・衆院選議席試算

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コメント

 いつも的確な分析をされていて感服しています。はるさんの「現実」を踏まえた分析には、左派の方々は目を背けたくなる思いでしょう。
 そもそもなぜ安倍政権・自民党の支持率が落ちないのかについて、真剣に考えれば、民主党政権下の悪夢の3年があったからに尽きると思います。
 まぁ、不正選挙とのたまう輩や自分の都合良い選挙結果しか民意と受け入れないお高い方々がいる限り、多くの国民の支持が野党に集まることはないでしょう。
 現実が心のなかで描いている理想で事が進んでいくのなら苦労しません。しかしこの世界はあらゆる利害が衝突してまったく思い通りにいかない世界です。問題が話し合いで解決できるのなら、警察や裁判所なんて要りませんし、それなら左派の方々が話し合いで自公政権を変えればいいんです。それができないことは、多くの国民が分かっています。だからこそ、リアリズムで動く現政権が消極的に支持されているのでしょう。理想と嘘で塗り固めた何の根拠もないマニフェストで一度騙されたからこそ、左派の方々にとっては理解しがたい支持率が維持されているのではないでしょうか。
 そこでぜひ野党にお願いしたいのは、明確なプロセスを示して政策を語ることです。現実を見ずに、理想のゴールばかり語っているようでは、大票田を握っている団塊の世代の支持など得られませんよ。それができないから今の日本政治があるんでしょうけど。

URL |  #-
2015/12/04 15:41 | edit

目的化

はるさん 初めまして
リベラルでありながらの冷静な分析 参考になります
ただ改憲阻止だけで野党が共闘するとなれば、大阪W選とまではいかないまでも、1+1=2の足し算にはならないのでは?
選挙は政策実現のための手段であって、目的ではありません
貧すれば鈍するに陥るのが関の山だと思います
民主党は右往左往してます 維新の党は最早死に体 共産党は革命政党 ネガティブなイメージばかりです はるさんが一番理解されてると思います 組んでも相乗効果どころかマイナス効果しか期待できません
残念ながらもがけばもがくほどド壺に嵌っていくように思われます

URL | ネロリアン #-
2015/12/04 19:33 | edit

絶対得票率で見れば自民党も議席数ほど圧倒的に強いわけではないので、ここまで悲観的である必要はないようにも思えます。
地域のボスにまだ多くいる護憲派長老の離反や農政連票の移動に期待したいとこですが、行く先が見つからないのが現状かもしれませんね。TPPや消費税では民主も堂々とモノが言えるわけではありませんし。いずれにせよ県1人区を全部野党で獲るくらいのつもりで知恵を絞らないといけませんし、永田町はともかく地方ではじわっと動いてきてるかなーという感じです。

URL |  #G/R0oQrY
2015/12/05 10:26 | edit

選挙の状況分析としては緻密で凄いと感服しますが、そもそもの前提が理解不能

・公明党が改憲派?
公明党が連立与党であり、何でも反対の野党連合と対立する存在であるのは確かですが、公明党が改憲派というのは違和感ありまくり

・反〇〇で勝利することはあり得ない
反自民で政権交代を実現した民主は一期で瓦解し、反維新で戦った大阪ダブル選は惨敗
そろそろ「反改憲」などという不毛なことではなく、真っ当な「改憲対案」出し、穏健保守派も巻き込んだ、真っ当な改憲議論に昇華させるべき時期です
そもそも論ですが、日本国憲法が国民の信任を受けていない(国民投票を経ていない)という事実を重く受け止めるべきですね

URL | ぶう #l.rsoaag
2015/12/07 05:39 | edit

第三極勢力の非改選議席数が色々おかしいので修正計算したほうがいいのでは?
改憲ラインは1議席の争いになる可能性もあるので

正しい非改選議席数
維新の党の非改選は1議席
おおさか維新の会の非改選は5議席
次世代の党の非改選は3議席
元気にする会の非改選は3議席(井上義行の離党届けが受理されれば2議席)
新党改革の非改選は0議席(統一会派を組んでるだけで平野達男は無所属)


あと、次世代が比例で1議席とる計算になってるみたいですが、幹部や支部長の離党があいつぎ組織が崩壊してるので実際にはまず無理でしょう。
公明党は勝てない選挙区には立てないので、公明はどの予想でも選挙区7+比例6~7+非改選11の24議席か25議席確定として扱っていいのではないかと

URL | 草の根民主主義 #-
2015/12/09 05:21 | edit

内閣支持の人をどうやって野党支持にするか考えるべし

現政権の支持者が4割超えているのですから、そこからどうやって支持を取るかという考えを持っている人がほとんどいません。

現政権が支持されている点を理解して、それを取り入れない限り、支持なんて得られませんし、支持がないものが政治を行ってはならないでしょう。

現政権を全否定している人は、「安保関連法案の廃止」を真剣に考えてないとしか思えません。(否定してはいけないって話ではなく、支持している4割に対する理解がなさすぎるってことです。)

URL | viola #L1ch7n1I
2015/12/13 17:43 | edit

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 |  #
2015/12/21 12:09 | edit

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