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日本農業新聞が内閣支持率18%と報道――TPPの影響か、前回調査からまさかの半減   



日本農業新聞 世論調査(農政モニター調査)
 内閣支持率18%18ポイント減
 不支持率  59%(2ポイント減)


内閣支持率18%にも驚いたけれど、18ポイント減っていうのも凄いですね。前回調査は7月だったので3か月分の変動ですが、それでも他紙ではみられないような数字です。

一方、不支持率は前回調査から2ポイント減ですが、もともと数字が大きかったので割合はほとんど変っていません。支持層の半分が支持をやめたけれど、不支持と言うには至っていない、という感じでしょうか。

元の記事にリンクしておきます。(2つ貼っておきますが内容は同じです)

[徹底 TPP報道] 「決議違反」69% 内閣支持18% 政府と現場認識にずれ 本紙農政モニター調査

「決議違反」69% 内閣支持18% 政府と現場認識にずれ 本紙農政モニター調査

日本農業新聞の前回調査はこれです。
内閣支持 最低36% 本紙農政モニター調査

今回の調査はもちろん農業関係者に偏る調査だけれど、日本農業新聞はこれまで特別に低い内閣支持率を出してきたわけではありませんでした。前回調査の記事にグラフがあるように、内閣発足から参院選くらいまでは他紙と同じく60%以上の内閣支持率になっています。衆院選の時でも45%あり、前回調査では36%と低くなっているけれど、今年の7月は安保国会もあって他紙もかなりが30%台を出しています。

なのでこれまで日本農業新聞の支持率が低く偏っているとは言えないように思います。それが今回、おそらくTPPの影響が大きくて半減した。内閣支持率18%っていうのは、辺野古の問題で下がりに下がった沖縄よりも低い水準です。(沖縄は6月の県民世論調査で22%)。安倍政権になって以来、新聞でこんな数字は初めてです。

以前、読売の分析でTPP大筋合意が内閣支持率上昇に働いたっていうものがありました。時期としては内閣改造も含むのですが、毎日や日経、共同通信なども上昇の傾向を示しました。これは都市部でTPPを肯定する人が多かったせいかもしれません。朝日新聞の調査では、TPPへの参加に賛成が58%、反対が21%でした。こういった評価が全国調査のトータルとして支持率上昇の要因になったのかもしれません。

しかし都市部の反応は一時的な気分の反映にすぎず、変りやすいものだと思います。一方、農業関係者の反応は生活に基盤を置いているからそう簡単な気分ではありません。日本農業新聞が示した支持率の下落傾向は地方の地盤に痕跡を残し、選挙に影響すると思います。

例えば北海道の衆院選小選挙区では、2014年のときは与党9議席・野党3議席の配分でした。このときの得票数を使って試算すると、民主、共産、社民、生活の選挙協力があった場合は野党優勢が6議席、与野党接戦が6議席になります。少し傾けば野党が一つ残らず取ります。

もっとも、世論調査は有利なところばかり見てはだめで、むしろ都合の悪いところに目を向けたとき力を発揮します。日本農業新聞の内閣支持率18%を見て、これが今の世論だといったらおかしいです。あくまで農業に限るので注意してください。

選挙で勝てるかっていうこともこのままの情勢では厳しいです。来年の参院選は野党共闘ができなかったら与党に3分の2近くを取られて野党は壊滅状態になります。これは共同通信も一年前に試算を出しています。共闘しても今の議席を維持するのが精一杯という感じです。

しかし、じゃあ野党共闘に望みはないのかっていうとそんな事はなくて、参院選は次に繋がっていきます。もともと参院選には変りようのない非改選の議席があるし、衆議院が優越するので政権を取ることもできません。参院選は野党共闘のリハーサルで、それを踏み台にして衆院選で最大規模の共闘をかけるのが本番になると見るのがよいのではないでしょうか。同日選挙もありえるけれど、とにかく野党の中には衆院選を見越しての共闘を考えている人たちが少なくないと思います。



※参院選・衆院選試算です。厳しいんだからねっ!


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Posted on 2015/10/29 Thu. 23:07 [edit]

category: 世論調査の分析

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大阪W選挙 政党別支持動向――市長選は大接戦、府知事選は大差か  


●大阪府知事選

中国新聞:大阪市長選2新人が接戦 知事選は松井氏先行

記事のタイトルに「松井氏(大阪維新)先行」とあります。これは、これまで読売・NNNや共同通信・産経などで報じられた「栗原氏(自民)が追う展開」と整合的です。

先行……10ポイント以上のリード
追う ……10ポイント以上の遅れ


本文を読みます。

「知事選では、松井氏が大阪維新の9割に浸透。立候補表明が遅れた栗原氏は知名度不足のため「支持政党なし」だけでなく、自民でもリードを許している」(中国新聞)

府知事選の情勢が見えるようになってきました。凄いですね。大阪維新は9割も固まってる。しかも無党派層どころか自民支持層まで取り込んでしまっているという。

今日の毎日新聞の朝刊にさらに詳しい記述がありました。

「支持政党別では、大阪維新支持層の6割が市長に吉村氏、9割が知事に松井氏がふさわしいと答えた。自民支持層では6割近くが市長に柳本氏、3割が知事に栗原氏を推した。全体の3割程度を占める無党派層の支持率でみると、市長選では柳本、吉村両氏が2割で拮抗。知事選では4割近くが松井氏の名前を上げ、栗原氏は1割だった」(毎日新聞)

知事選の情報をあつめるとこうなります。

松井さん(大阪維新)
・大阪維新支持層の9割
・自民支持層の3割以上(中国新聞に自民でもリードとあるため)
・無党派層の4割


栗原さん(自民)
 ・大阪維新は記述なし(1割未満)
 ・自民支持層の3割
 ・無党派層の1割


大阪は大阪維新、自民、無党派層が断然大きいので、それでここまで差がついてしまうと厳しそうです。公明、共産、民主、維新(維新の党)を全部とったとしても、松井さんが固めている大阪維新の9割に届きません。これはやや展開が見えてしまったような感じがします。


●大阪市長選

いったん中国新聞の報道に戻ってみます。

「市長選を支持政党別で見ると、柳本氏は自民の6割弱のほか、民主の8割弱、共産の5割近くを固めている。一方、大阪維新代表の橋下徹市長から後継指名を受けた吉村氏は大阪維新の6割の支持を集めた。「支持政党なし」では、両氏が拮抗している」(中国新聞)

毎日とあわせてまとめてみます。

柳本さん(自民)
・自民支持層の6割近く(毎日)6割弱(中国)
・民主支持層の8割弱(中国)
・共産支持層の5割近く(中国)

・無党派層の2割(毎日)


吉村さん(大阪維新)
 ・大阪維新支持層の6割(毎日)6割(中国)
 ・無党派層の2割(毎日)


これはやや柳本さんがうまく進めているような感じがします。しかし民主や共産は支持層が小さいので、まだまだわかりません。読売・NNNの調査では、それぞれ支持層の規模はこうなっていました。

政党支持率
 自民    21%
 大阪維新 19%
 維新の党 5%
 公明    4%
 共産    4%
 民主    3%
 無党派層 41%


支持層はやはり自民と維新が大きいですから、柳本さんは自民固め、吉村さんは大阪維新固めが中心という感じでしょうか。それからもちろん最大の無党派層がどう動くかが市長選の展開を決めそうです。

Posted on 2015/10/26 Mon. 07:25 [edit]

category: 市長選・知事選の情勢

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大阪W選挙――共同通信では「市長選は自民候補の名前が先」、知事選はやはり差があるか  


共同通信の世論調査(10月24-25日)では、市長選の候補者の名前順が読売・日テレの報道と逆になりました。相当な接戦になっていることがうかがえます。

大阪市長選、両新人が接戦 1カ月前情勢、共同通信調査


●大阪市長選情勢

「市長選は、自民党が推薦する無所属新人の元市議柳本顕氏(41)と、政治団体・大阪維新の会が擁立する元衆院議員吉村洋文氏(40)が接戦となっている」(共同通信)

共同通信では自民党推薦の柳本さんの名前が先にあがりました。「接戦」というと両候補の差はだいたい5ポイント以内、名前が先に上がっている候補がわずかに前にいると言われます。

10月19日に報じられた読売・NNNの情勢調査では、維新の吉村さんの名前が先だったので名前の順番が逆転した事になります。

しかし、「接戦」というおよそ5ポイント以内の差は、世論調査の誤差でもある程度は変りえる範囲です。今回の共同の報道は、両候補が本当に相当な接戦を展開していることがわかったと見るのがよいと思います。



●大阪府知事選情勢

「知事選は、再選を目指す大阪維新の現職松井一郎氏(51)を、自民党が推薦する無所属新人の府議栗原貴子氏(53)が追う展開になっている」(共同通信)

こちらは読売・NNNの報道と同じく「追う」という表現がされました。「追う」という場合、10ポイント以上の差が開いていることが考えられます。












以前の読売・NNNの調査はこちらです。
大阪W選挙――市長選、知事選ともに大阪維新がより支持を集める情勢か。特に知事選の差は大きい

選挙情勢を読むための用語のまとめはこちらです。
選挙情勢の用語のみかた――報道に潜むキーワード



Posted on 2015/10/25 Sun. 18:17 [edit]

category: 市長選・知事選の情勢

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大阪W選挙――市長選、知事選ともに大阪維新がより支持を集める情勢か。特に知事選の差は大きい  


●大阪市長選情勢

10月19日、読売とNNNが大阪W選の情勢を報じました。まずその記事から見ていってみましょう。情勢をあらわすいちばん重要な部分を引用します。

<大阪ダブル選世論調査> 重視は 「医療・福祉」「経済」

「来月行われる大阪市長と府知事のダブル選挙を前に、NNNと読売新聞が世論調査を行ったところ、市長選では大阪維新の会の候補と自民党推薦の候補とが競り合う情勢となっている」

ここでもうかなりのことがわかります。「競り合う情勢」とありますよね。選挙報道は、競り合ったら名前を見る。僅差とはいえ、名前が先にある候補のほうがより多くの支持を集めています。

つまり、ここでは「候補」と書かれているけれど、先にある大阪維新の候補の方が多くの支持を集めている。先に進みましょう。

「大阪維新の会の前衆院議員・吉村洋文氏と自民党市議・柳本顕氏が競り合う市長選。年代別でみると、50歳代までは吉村氏がやや優位に立つ一方、60歳代以上では拮抗(きっこう)している」

ここで名前が出た。こっちでもさっきと同じ順番になってますね。ぜんぶ統一して書かれているわけです。

それから有権者を見ると、50歳代までは吉村さんがやや優位で、60歳以上では拮抗となっています。つまり全世代で見れば吉村さんのほうが先をいっているだろうと整合的に読むことができます。

一般に「競り合って名前が先」の場合、名前が先にある候補は0~4ポイントほど多く支持を集めているといわれます。

ただ、ここで留意しておいてほしい点があります。それは選挙報道のぼくのイメージなのですが、こんなものがあります。

それは、朝日や日経、産経は、そこそこ選挙の情勢判断を書くということです。「互角」というのは本当にほとんど互角な時で、ある程度の差がつけば「A候補がリードしB候補が猛追」というような表現になります。なのでこの三紙は「猛追」でも1割~3割くらい逆転して当選する可能性があるように思います。

一方で読売系は情勢判断をなかなかしないイメージがあります。つまりかなり差があっても「AがリードしBが猛追」というような判定を下さず、「互角」や「拮抗」とするような感じです。だから読売で「猛追」というとかなり差がある感じです。

こんな事を書いたのは、まさにこの記事が読売のものだからでした。差があってもなかなか判定を出さない傾向が読売にあるのなら、「競り合う」という中に大きな差が潜んでいる可能性もあるはずです。

吉村洋文さん(大阪維新)
柳本顕さん  (自民党)    競り合う(名前後)…5ポイント以内の差?



●大阪府知事選情勢

次に知事選ですが――

「知事選では、立候補予定者の支持動向に年代や地域による差はほとんど見られない。男女別では、大阪維新の会幹事長の松井一郎氏が女性より男性の支持割合がやや高いのに対し、自民党府議の栗原貴子氏は、男女の支持がほぼ同じだった。(読売)」

知事選では各候補がどの程度の支持をあつめているかというイメージを与える記述は載っていません。新聞は口をつぐんだようです。なので、読売はこれくらいにして次の記事に行きましょう。次の記事でも重要な部分を引用します。

大阪市長選 維新と自民が競り合う情勢

「大阪府知事選挙では、大阪維新の会の現職・松井一郎さんを自民党推薦の府議・栗原貴子さんが追う展開。元高校教諭で新人の美馬幸則さんが続いている。

大阪市長選挙では、大阪維新の会で新人の吉村洋文さんと自民党推薦の市議・柳本顕さんが競り合う展開となっている。このほか、元大阪市北区長で新人の中川暢三さんが続いている。ただ、約3割の人が態度を決めておらず、来月22日の投票日までに情勢は変わる可能性がある。(日テレ)」


知事選は「追う展開」とあります。これはどれくらいの差と見ればいいでしょうか?

普通、互角の状態から差がついていった場合はこんな表現になります。いろいろな組み合わせがあるので、一例ですが示します。

「A候補とB候補が競り合う」←―――-(大阪市長選)
「A候補がやや先行、B候補が猛追」
「A候補がリード、B候補が激しく追う」
「A候補が引き離す、B候補が急追」
「A候補が優位、B候補が追う」←――(大阪府知事選)
「A候補が安定、B候補は苦戦」

一番下までくると、この「苦戦」というのは泡沫候補に使われる言葉です。だいたいこんな感じなのですが、「追う」というのが相当厳しい表現だということが伝わったでしょうか?

普通、「追う」だと10ポイント以上の差があると言われます。「10ポイント以上」ですから、実際の差が10ポイントなのか、15ポイントなのか、20ポイントなのかはわかりません。

松井一郎さん(大阪維新)
栗原貴子さん(自民党)      追う……10ポイント以上の差


また、日テレの記事に埋め込まれた動画に世論調査の円グラフがあります。これはテレビでも放送されました。
NNN大阪世論調査
グラフはわざと楕円形にされていて、境界がぼかされています。これは世論調査が世論に影響を与えてしまうこと(アナウンスメント効果)を回避する意図だと思われます。

「そんなの知ったことか」と円に復元したグラフがネットで出回っているので、掲載しましょう。
NNN大阪世論調査円形

これだとずいぶん大差に見えます。しかしこの元のグラフが妥当に作られているという保証があるわけではありません。境界をぼかして、歪ませたりする加工がされたグラフです。他に何の加工がされているか見る側にはわかりません。グラフからの数値の読み取りが誤りになるという場合もあるでしょう。

ともかく市長選は「競り合う」、知事選は「追う」という言葉で報じられました。


●一ヶ月を切ったW選挙。差は縮まるか?

維新の地盤だからはじめに差があるのは仕方がないとおもいます。反大阪維新の側は自民党を中心にして一箇所一箇所票を固めていくでしょうから、それにともなって差はつまっていくかもしれません。

この情勢のまま終盤に突入し大阪維新がW選挙を制すれば、大阪維新はその勢いで維新の中間派をとりこみ、さらに無所属も取り込んで勢力を増していくでしょう。そして多くの政党交付金をもとにして来年の参院選で全国のあちこちに候補を擁立するでしょう。野党票が割れる事が懸念されます。

そのシナリオを阻止するためにいま大阪維新に対峙する自民候補を応援するというのはずいぶんねじれた話ですが、大阪は共産党までもそのように動いています。

情勢はきびしいです。陣営がその厳しさを認識し、選対に伝え、緊張感を持って選挙運動に臨む事が情況を打開する上で大事になると思います。


Posted on 2015/10/23 Fri. 12:24 [edit]

category: 市長選・知事選の情勢

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選挙情勢の用語のみかた――報道に潜むキーワード  


選挙のときによく見かける「A候補とB候補が横一線」というような報道には、より情勢を細かく見るためのキーワードがあります。ここではそれをまとめる事にしました。



●基本的な用語があらわしている情勢

新聞によって少し差があるのですが、大まかに見ていくとこんな感じです。


独走・磐石
当選確実な情勢。


安定・浸透
解釈1……2位の候補に20ポイント以上の差をつけている(※1)
解釈2……「安定した支持・幅広く浸透」も20ポイント以上の差(※3)


優位・先行
解釈1……2位の候補に10ポイント以上の差をつけている(※1)
解釈2……当選確実な情勢。〈Aが先行〉なら「Aは当選確実」(※2)
解釈3……2位の候補に10~19ポイントの差をつけている(※3)


引き離す
優位・先行と同程度?


一歩リード
解釈1……2位の候補に10ポイント以上の差をつけている(※1)
解釈2……2位の候補に5~9ポイントの差をつけている(※3)


やや先行
解釈1……2位の候補に5~10ポイントの差をつけている(※1)
解釈2……2位の候補に5~9ポイントの差をつけている(※3)


リード
2位の候補に5~10ポイントの差をつけている(※1)


互角・拮抗・激戦・接戦・横一線・横並び・競り合う
解釈1……1位、2位の候補が5ポイント以内の差(※1)
解釈2……「接戦」と同じ意味。〈AとBが互角〉は「Aの方が0~4ポイント優勢」(※2)
解釈3……1~4ポイント差(※3)

競り合っているときは名前順を見ます。
名前を先に書かれている方が数字の上ではわずかに前にいるといえます。
(「数字の上では」というのは、調査には誤差があるからです)


大接戦・まったくの互角
両候補の差が1ポイント以内(※3)
届け出順で記載することもある(※3)


猛追
解釈1……1位の候補から5ポイント以内の差をつけられている(※1)
解釈2……1位の候補から5~9ポイントの差をつけられている(※2、※3)

〈AをBが猛追〉は「Bが追い上げているが、差は大きい」となる(※2)


肉薄
猛追と同程度?


激しく追う
解釈1……1位の候補から5~9ポイントの差をつけられている(※2)
解釈2……「激しく追い上げる」「猛追」と同程度、5~9ポイント差をつけられている(※3)


急追
解釈1……1位の候補から5~10ポイントの差をつけられている(※1)
解釈2……1位の候補から10ポイント以上の差をつけられている(※2)


懸命に追う
解釈1……1位の候補から10ポイント以上の差をつけられている(※2)
解釈2……「懸命に追う」「急追」は「猛追」よりもさらに水を開けられている状態(※2)
解釈3……1位の候補から10~19ポイントの差をつけられている(※3)


追う
解釈1……1位の候補から10ポイント以上の差をつけられている(※1)
解釈2……1位の候補から10~19ポイントの差をつけられている(※3)


巻き返し・支持拡大懸命
相当厳しい評価のはず。


今一歩・伸び悩む・苦戦・苦しい戦い
解釈1……絶望的な情勢。〈Aは今一歩〉ならば、「Aは泡沫候補扱い」(※2)
解釈2……20ポイント以上の差をつけられている(※3)


独自の戦い・知名度不足・浸透せず・出遅れ
当選の見込みが全くない情勢。


 ※1 日刊ゲンダイ(2007年4月3日)
 ※2 週刊ポスト(2012年12月14日)
 ※3 政治山(2014年)
 それぞれの解説をもとにしました。



●新聞によって使われ方が少し違う

新聞によって情勢を判定する基準が少し違うので、その傾向を簡単にまとめました。読売の「猛追」と産経の「猛追」には違いがあります。


読売新聞
全国紙の中でいちばん「互角・接戦」などの中立的な表現をする事が多いです。つまり、読売で「やや優位」とあれば相当「優位」だし、「追う」とあれば相当大きな差があると見てよいと思います。

よく使われる表現:堅調・安定・優位・優勢・有利・一歩抜け出す・一歩リード・リード・ややリード・互角・拮抗・競り合い・激戦・接戦・激しく競り合い・横一線・肉薄・猛追・激しく追う・追い上げ・追う・追い上げを目指す・浸透が課題・苦戦


朝日新聞
読売と比べると「互角・接戦」などの中立的な表現をあまり使いません。判定にやや積極的で、「やや優位」や「猛追」などの表現が報道に載ることも多いです。

よく使われる表現:安定・先行・優位・優勢・有利・引き離す・一歩リード・やや先行・ややリード・やや優位・やや有利・一歩抜け出す・横並び・互角・激しい戦い・接戦・逆転の可能性・猛追・激しく追い上げ・追い上げ・懸命に追い上げ・支持拡大懸命・苦戦・伸び悩み・勢いなし・出遅れ


毎日新聞
朝日と同様に判定にやや積極的です。

よく使われる表現:安定・浸透・優位・優勢・有利・一歩リード・一歩抜け出す・リード・やや先行・ややリード・やや優勢・やや優位・激戦・激しく競り合い・並走・接戦・横一線・競り合う・猛追・急追・追撃・激しく追い上げ・追う・懸命に追い上げ・巻き返し・支持拡大懸命


日経新聞
日経も朝日と傾向が似ています。判定に積極的です。

よく使われる表現:独走・磐石・安定・優位・優勢・一歩先行・一歩リード・一歩抜け出す・リード・やや先行・ややリード・やや優位・激戦・接戦・競り合い・互角・拮抗・肉薄・猛追・追撃・激しく追い上げ・追い上げ・苦戦・出遅れ・浸透せず


産経新聞
他の新聞と比較して、産経はいちばん判定に積極的です。つまり「やや優位」とあっても他での「互角」と大差ないかもしれないし、「追う」とあってもまだ逆転の可能性が残されていると見てよいかもしれません。

よく使われる表現:磐石・安定・一歩先行・一歩リード・先行・リード・優位・優勢・横一線・接戦・激しく競り合い・互角・拮抗・猛追・激しく追い上げ・急追・追い上げる・追う・巻き返しを図る・苦戦・伸び悩み・知名度不足




●昔の報道はこうだった

「選挙予測とその影響」岩井奉信(1984)を引用します。これは中選挙区の時代の分類です。かなり昔のものなので今の報道を照らし合わせるのには無理があるかもしれません。しかし今に繋がっている表現もあって、見ていてなかなかおもしろかったです。

独走・確実・圧倒的強み・最も安定・トップ当選は固い
 当選確率98%以上

安定・先行・優勢・明るい情勢・余裕を持った戦い
 当選確率90-98%

かなり有力・ほぼ一線・手堅い戦いぶり・デッドヒート
 当選確率70-89%

当落線上・もう一息・すれすれ・今後の戦いしだい
 当選確率31-69%

追い上げてきた・力不足・独自の戦い・どこまで票をのばすか
 当選確率1-30%

(記述なし)
 当選確率0%


Posted on 2015/10/19 Mon. 19:34 [edit]

category: 支持率・情勢のみかた

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政党支持率(自民・公明・民主・共産・維新) 全11社世論調査――対立が激化する維新。大量除籍処分にするも支持率の半分を喪失  


20151019維新の党支持率

維新の党の支持率です。

橋下さんたちが猛威を振るっていることがわかります。この短期間で維新の支持率を半分削いでいってしまいました。共同通信と毎日新聞が上昇を示していますが、誤差の範囲だと思います(世論調査には誤差があるのでなるべく全社見るのが大事です)



その他の主要政党の支持率です。(自民党だけ支持率が大きいため、変動をよく見るためにグラフの下限を0%ではなく20%にしています。縦軸の目盛りのとり方には注意してください)

20151019自民党支持率

自民党。報道ステーション、読売、朝日、産経、共同通信などに見られるように、参院での安保法制の採決で支持率が低下となりました。しかし内閣改造とTPP大筋合意などで再び採決前の水準に回復しつつあり、採決と内閣改造をまたぐNHKや日テレの調査では横ばいとなっています。



20151019公明党支持率

公明党。支持基盤が安定しているためあまり変動がありません。わずかに低めに出ている感じはします。



20151019民主党支持率

民主党。ばらつきはありますが、全世論調査を平均して見ると、安保国会を経て支持率を上げているといえます。しかし来年の参院選を考えるのであればこの支持率の上昇は決して大きくはありません。来年の選挙で改選になるのは民主党の支持率が30%あったときに当選した議員です。そのことを考えると今の支持率は低いです。




20151019共産党支持率

共産党。安保国会を経ても支持率が変りませんでした。しかし来年の参院選では民主党とは改選勢力の事情が違うので、単独でも勢力を伸ばせると思います。



Posted on 2015/10/18 Sun. 23:52 [edit]

category: 世論調査のグラフ

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2016年衆院選(解散想定)・野党共闘の議席試算――5党の協力で過半数をめぐる争いに  


参院選は厳しい情勢だったけれど、衆院選では野党共闘の威力が猛烈に発揮される。

野党共闘下で解散総選挙をすれば与党は現有議席(今持っている議席)を大きく失うことになる。憲法改正の発議ができなくなるどころか野党側が過半数を取ることだってありえるかもしれない。



●野党4党の共闘で改憲に必要な「圧倒的多数」を防衛

野党4党(民主・共産・社民・生活)が選挙協力した場合
20151014衆院選試算4党

圧倒的多数……憲法改正の発議に必要な317議席のこと。




●野党5党が共闘すれば過半数が視野に入る

野党5党(民主・共産・社民・生活・維新)が選挙協力した場合
20151014衆院選試算5党



●共闘が実現しない場合は

2014年衆院選の票をもとにして集計しているので、共闘が実現しない場合の試算は現有議席と同じようになります。与党の圧倒的多数です。また一方で、共闘がないと参院選のほうも圧倒的多数となるかもしれなくて、そうなった場合には自公だけで憲法改正の発議をすることが可能になってしまいます。

20151014衆議院現有



ひとまずグラフだけ掲載しました。

Posted on 2015/10/14 Wed. 11:27 [edit]

category: 参院選・衆院選議席試算

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2016年参院選・野党共闘の議席試算――情勢を理解するのは未来を変えていくため!  


2016年の参院選はとても厳しい選挙になる。どうしてそうなってしまうんだろう。

野党は安保法制に否定的な世論をバックにしてねじれ国会(参議院で過半数)をつくるんじゃなかったのか?

その理由を考えていくために、まずは前回の記事の試算を振り返るところから始めます。

同じグラフを貼り付けておくので、ざっと野党きびしそうだねっていうのを見てください。



●共闘しても後退しかねない参院選

野党4党(民主・共産・社民・生活)が選挙協力した場合
20151010参院試算4党



野党5党(民主・共産・社民・生活・維新)が選挙協力した場合
20151010参院試算5党



野党5党(民主・共産・社民・生活・維新)が選挙協力して、かつ比例票が2010年なみに伸びた場合
20151010参院試算5党2010比例



●改選勢力と非改選勢力

2016年参院選が厳しい理由には、まず改選勢力非改選勢力の問題がかかわっている。

参議院は任期が6年だけど、半分づつ改選する(議員を入れ替える)制度だから選挙は3年ごとにやってるよね。つまり次回の選挙で入れ替わる議席と、このまま変化しないぶんの議席があるっていうことだ。

改選勢力………次の選挙で入れ替わる議席
非改選勢力……次の選挙では変らない議席


ということは来年の参院選で改選する議員は2010年に当選した人たちなんだけど、2010年の選挙のときは民主党政権だったこともあって、民主党はすごい勢いを持っていた。それでいっぱい議席を獲得することができた。

それが2016年に改選になるっていうことは、民主は多くの議席を失うリスクがあるっていうことを意味している。このことは、2009年に政権交代して、あれだけ民主が勝ったことの結果でもあるんだ。

主要政党の改選勢力と非改選勢力

 自民: 改選49 非改選65
 公明: 改選09 非改選11

 民主: 改選41 非改選17 ←民主は大部分が改選
 共産: 改選03 非改選08
 維新: 改選05 非改選06


ね、民主は改選議席が大きい。まあ数だけを見たら自民の改選議席も49あるんだけど、自民は非改選が65議席あって半分以上が残るからね。割合で見れば民主の改選議席は群を抜いていると思う。

民主はこの改選になる議席を守ることができるだろうか?

それを考えるために2010年当時と今の支持率を比較してみよう。支持率を見るとき、議席の増減に関わってくるのは改選する議員が当選した当時と今の違いなんだからね。



●今の民主党支持率は2010参院選当時の3分の1

2010年参院選の当時と今の支持率を比べてみる。

前々回参院選(2010年7月)当時の民主党支持率は30%くらいあったんだ。

2010年7月当時の各社発表の民主党支持率
 日経  38%
 報ステ 32.8%
 日テレ 32.7%
 読売  31%
 毎日  31%
 NHK  29.7%
 JNN  29.6%
 共同  29.6%
 産経  29.0%
 朝日  28.5%
 時事  18.0%
 (RPJのサイトより。複数回の調査の、サンプル数を加味した平均値だと思います)


今はどうだろう? 

20150910民主党支持率

10%しかないじゃないか!

意外にも、あの安保法制の審議を経ても支持率の平均はわずか1、2%(ポイント)しか上がっていない。平均10%程度しかないんだ。

このまま大きな変化をつくれなかったなら、民主は支持率が30%あったときに獲得した議席を支持率10%の状態で防衛しなきゃいけなくなってしまう。

しかも相手の自民党の支持率を見てみると、これがまた大変な事になってるんだ。



●今の自民党支持率は2010参院選当時の2倍近くもある

自民党の支持率は2010年参院選当時はこんな感じだった。

自民党支持率(2010年7月)
 日経  24%
 報ステ 24.9%
 日テレ 24.7%
 読売  21%
 毎日  14.3%
 NHK  20.3%
 JNN  17.5%
 共同  24.4%
 産経  17.5%
 朝日  18%
 時事  16.2%
 (RPJのサイトより。複数回の調査の、サンプル数を加味した平均値だと思います)


平均20%くらいかな。それが今ではこうなんだ。(民主党の支持率のグラフとは縦軸が同じじゃないから注意してね。こっちは下端も0%じゃなくて20%からにしています)

20150910自民党支持率

ね、自民は平均35%を持っている。

まとめると、2010年から今までのあいだに支持率はこう変っちゃってるんだ。

民主: 30%10%
自民: 20%35%


いま自民党の支持率が落ちているように見えたところで、大事なのは2010年との比較なんだ。民主は当時の3分の1の支持率で議席を守らなきゃいけない。自民は2倍近い支持率で議席を奪いに来る。



●民主党が議席を守れないと自公が取ってしまう

「改選議席の多さ」と「2010年からの支持率の落差」――こんな情勢なんだから、選挙協力しなければ民主党が議席を失う事は確実だとわかってもらえたと思う。冒頭のグラフで、選挙協力した場合でも与党が議席を伸ばしているようになっているのは、そこまでやっても改選議席の多さと支持率の落差を補いきれてないからだ。

議席を失った場合はほとんど自民・公明が取ってしまう。

改選になる民主の議席を守りきれないと自公が増えてしまうんだ。

このことは民主党の人たちもよく知っているはずだ。



●改憲に必要な議席は守られると思うけれど……

与党が議席を伸ばす可能性が濃厚な事はわかった。じゃあ、憲法改正の発議ができる圧倒的多数(162議席)には達するだろうか? これは実は、野党が選挙協力できなかった場合でもけっこう難しい。改憲のハードルが高いことがわかるね。

野党が選挙協力をしない場合でも接戦を制しないと圧倒的多数に達しない
20151010参院試算協力なし

けれど、橋下新党が勢力を持てば野党の票が割れてしまうし、また橋下新党そのものが改憲勢力の一つなので危ないかもしれない。

参院選は2016年7月。11月にはアメリカ大統領選挙があり、それが終われば米軍が大きく動く時期に入る。政府はそれとともに自衛隊を動かそうとするはずなので、やはり次の参院選後の改憲を考えると思う。

それを防ぐために、いま民主党の動きがとても大事になってる。民主には小西さん、福山さんのような安保法制に反対する勢力がいるけれど、一方で長島さんみたいな改憲勢力だっている。そして両者の中間派がいる。この中間派を、安保法制に反対する側と実質的な賛成勢力のどっちがとるのか。

民主党の内部はそういう勢力の争いになってる。

そしてもし民主党が割れるとしても、どういう比率で割れるのかが大事になる。安保法制に反対する側と賛成する側で、どっちが中間派を取ることになるのか。それは改憲勢力の大きさにも直接かかわってくる。



●橋下新党の影響は未知数

10月3~4日のJNN世論調査を見てみる。

橋下大阪市長の新党に期待する?
 期待する33%(増減なし)
 期待しない59%(3ポイント減)
 答えない・わからない8%(3ポイント増)


これを、「<期待しない>の方が二倍もあるから橋下新党はダメだろう」と見るのはまずいかもしれない。これは賛否(世論が過半数をとっているか)で見るよりも勢力で見た方がいいと思う。他の野党の支持率がほとんど10%以下であることを考えると、<期待する>の33%はかなり大きな数字だといえそう。

それからJNNは選挙協力についても聞いてる。

野党による選挙協力の実現に期待する?
 期待する37%
 期待しない57%
 答えない・わからない6%
※新規の質問のため前回との比較はなし


橋下新党への期待とあまり違わない数字だ。大阪W選挙(大阪府知事選、大阪市長選)に橋下さんが勝った場合、他の野党にとってあなどれない勢力になることもありえると思う。



●追記:「野党共闘で勝てる」という安易な試算への反論

2016年の参院選で勝てるという分析があるという話を教えてもらったので読んだのですが、おかしな仮定をした分析だと思います。一つの例としてLITERAのこの記事を少し引用します。

共産党・志位委員長の野党共闘「反安保国民連合構想」が実現した場合の参院選獲得議席を予測してみたら…驚きの結果が!

「具体的に、来年夏に改選となる議員たちの党派別議席数を見てみよう。現在、与党は自民党50議席、公明党9議席、これに、安保法制に賛成した次世代の党2議席、日本を元気にする会2議席、新党改革1議席、無所属などをプラスすると、安保法制賛成勢力は計65議席。一方、安保法制反対派は、民主党42議席、維新の党5議席、共産党3議席。社民党2議席、生活の党と山本太郎となかまたち2議席、無所属などを含めても、56議席にとどまる」

これが無視しているのは、参議院の現有議席で見たとき、自公+次世代+元気にする会+新党改革+無所属が151議席を保有していることです。LITERAの記事に65議席が改選するとあるのは、この151議席のうち65ということで、86議席がそのまま変らずに残ることになります。

一方、民主+維新+共産+社民+生活の現有は86議席です。LITERAにあるように56議席が改選するとなると、そのままとどまるのはわずか30議席です。

この改選と非改選の比率の違いの厳しさに注意する必要があると思います。

先を引用します。

「だが、志位委員長が提唱するような野党連合が生まれた場合、この議席数はガラリと変わる。

 今回の改選議員は主に2010年の参院選で当選した議員だが、そのときに安保法制反対派の野党議員が獲得した得票数を各選挙区ごとに合算してみると、当選した与党議員の得票数を上回るケースがかなりある。つまり、反対派統一候補が当選し、自民党や公明党の議員が落選する選挙区が続出するのだ。

 自民党から次回参院選の公認候補として地方区では27人の候補者が発表されているが、落選の可能性は、そのうちの10人近くに及ぶ」


迫力のある話ですが、この試算はどういうケースを想定しているのでしょうか。

「ようするに、2010年とまったく同じ得票数だったとしても、安保法制反対派が統一候補を立てるだけで、自民・公明などの安保法制賛成派は地方区で11議席を失うことになるのだ」

「しかも、この数字のベースになっている10年の参院選は、消費税増税をぶちあげた影響で民主党が劣勢だった。昨年末の衆院選では民主が議席数を+11、共産が+13も増やしているうえ、今回の安保法制強行採決への国民の反発はかなり高まっている。この10年の数字より、自民、公明が得票数をさらに減らし、逆に民主、共産が躍進する可能性が非常に高いのだ」


2010年の参院選の得票数をもとにしているようです。

しかし2010年参院選は民主党の支持率が30%ある中で行われた選挙でした。確かに一時的に支持率を落としつつあった中での選挙だとはいえ、民主党が劣勢だったというのは間違いです。

また衆院選は全部が改選になるので、改選勢力と非改選勢力がある参院選を同じように考えるわけにはいきません。衆院選はまさにその時の支持率が議席に反映されてきます(ただし支持率と得票数が単純に比例するわけではありません)。一方で参院選は、改選する議員が当選した当時との比較で議席の増減が決まります。つまり2010年当時と今の支持率の比較が重要です。

衆院選の議席の増減→前回との支持率の比較が大事
参院選の議席の増減→前々回との支持率の比較が大事


すでに書いたように、2010年に30%あった民主党の支持率は今では10%まで下落してしまいました。一方で自民党の支持率は20%から35%に上がっています。

つまり、この先に劇的な支持率の変化がないかぎり、2010年の得票数に基づいた試算は幻想になってしまいます。これからそういうことが起きる可能性がないとはいえないけれど、安保国会の審議を経てさえも与野党の支持率に大きな変化がなかったことを考えると厳しそうです。

ここに掲載したグラフでは2014年の衆院選小選挙区の票を元にして参院選の選挙区の得票数を考えてみました。これがいちばん新しい国政選挙で、かつ当時の政党支持率が今と大きく違っていないからです。(比例票は2013参院選と2010参院選の2パターンを使いましたが、2010参院選の比例は相当無茶な仮定で、単に一つの可能性の制約としてやったつもりです)

※「この状況で自民の支持率が上がるの?」っていう返信をもらいましたが、今年に入ってからの推移を見れば、安保国会などもあって自民党支持率はゆっくり落ちています。しかしここでは2010年と比べて自民が上がっているというのが大事です。また細かいことですが、安保国会が終わったことや内閣改造やTPP大筋合意などで、直近1ヶ月は上がっています。支持率の上下ってなかなか一言では表せないですよね。



●情勢を理解するのは未来を変えていくため

これからいろいろな情勢の変化があって、そのなかでまたいろいろなことがあります。

次の選挙が全てではないです。もちろん。安保法制に反対したデモが可決で終わらないように。次でひっくり返せなかったら次の次でひっくり返す。そのための勢力をいまから育てていく。選挙は次の足がかりだと言ってもいいとおもいます。

こんな試みも行われています。



できることをやっていきましょう。分析をするのは傍観者になるためではありません。情勢を理解するのは未来を変えていくためだと思います。



☆補足
ここに掲載したグラフは転載OKです。断りなく転載してもらって構いません。加工も構いません。「大変だ、今すぐ動かなきゃ」とか、「自分でも試算をやってみよう」とか、いろいろな議論が広がっていけばいいと思います。



Posted on 2015/10/11 Sun. 03:33 [edit]

category: 参院選・衆院選議席試算

2016年参院選・野党共闘の議席試算――選挙協力をしても議席減の可能性  


●野党が選挙協力をしない場合
20151010参院試算協力なし



●野党4党(民主・共産・社民・生活)が選挙協力した場合
20151010参院試算4党



●野党5党(民主・共産・社民・生活・維新)が選挙協力した場合
20151010参院試算5党



●野党5党(民主・共産・社民・生活・維新)が選挙協力して、かつ比例票が2010年なみに伸びた場合
20151010参院試算5党2010比例


解説は下記の記事を見てください。こんな試算になる理由について書いています。
情勢を理解するのは未来を変えていくため 2016参院選





●グラフについて

2014衆院選小選挙区の得票数をベースにして、選挙協力が行われた場合と行われなかった場合の4パターンについて参院選の選挙区の当落を考えました。条件の詳細はそれぞれ画像の右上部分にまとめています。

今回は与野党それぞれ次の4つにわけて集計をしました。

 ・現有非改選議席
 ・安定獲得議席
 ・優勢議席
 ・接戦議席


「現有非改選議席」というのは次回の選挙とは関係ない部分です。参議院は3年ごとに半分ずつ選挙しなおすので、次回の参院選では動かない勢力があります。その部分です。

「安定獲得議席」はほとんど決まっちゃってる議席です。例えば1人区の富山県を見てみると、(2014年衆院選では)自民が29万票あるのに対して、民主・共産・社民・生活・維新の協力で9万票しかありません。こういう極端な差がついているところが安定獲得議席です。山本一太さんの群馬県もこれです。

「優勢議席」は、決まっちゃってるとはいえないけれど、まあ大差があります。「接戦議席」は十分逆転が可能なものから、もともと判別がつかないほど僅差なものもあります。

与党と野党の接戦議席の間に空白があるのは大阪選挙区の4議席です。橋下新党がどうなるかわからないので空白にしてます。

もちろん橋下新党の影響は大阪に留まらないと思いますが、そのへんはまだわからないので他の県では考慮しませんでした。まああまりプラスに動く事はないと思うのですが……(というのは橋下新党が勢力を持った場合、残りの野党が選挙協力したとしても票が割れてしまうからです)

また、複数人の選挙区はけっこう安定獲得議席にしています。例えば京都府では与党の合計得票数が42万、野党4党の合計が52万と野党の方が多いけれど、もともと2人当選する選挙区なので与野党が1人ずつとる可能性が高そうです。そこでどちらかが2議席とも獲得するのは難しいとして、得票数から野党安定獲得議席1、与党優勢議席1としています。


●議席数について

参議院
 122議席…過半数
 129議席…安定多数
 140議席…絶対安定多数
 162議席…圧倒的多数

衆議院
 238議席…過半数
 249議席…安定多数
 266議席…絶対安定多数
 317議席…圧倒的多数


参議院の過半数は122議席で、これが法案の可決に必要な勢力です。次の参院選で過半数を取られると、また安保国会のときみたいな審議の仕方でいろいろな法案を通されてしまいます。しかし野党が過半数をとることは選挙協力があってもなかなか難しそうです。

過半数の先にある一つの基準は129議席の安定多数です。安定多数は全ての常任委員会で半数を確保しつつ、委員長を独占することができる勢力です。いまの参議院では与党が133議席を持っていて安定多数になっています。

安定多数の先には140議席の絶対安定多数があります。委員長を独占しつつ、全ての常任委員会で過半数をもてる議席です。与党がいまの時点でもっている議席はこれに満たないけれど、次の選挙でここまで議席が伸びる可能性もあると思います。

そして特別重要なのが162議席です。憲法改正の発議や議員の除名にかかわるのがこの議席数で、「圧倒的多数」「特別多数」「3分の2議席」などと呼ばれます。次の参院選で与党が圧倒的多数をとるの難しいと思うけれど、橋下新党次第では野党の票が割れてしまうので、まだはっきりとはわかりません。


●どういう場合に試算が変るのか

①参院選に向けて野党の支持率が上がった場合、野党の議席数は増えます。野党共闘などでそういう世論が盛り上がるかどうかが重要だと思います。

②橋下新党が大勢力に成長した場合、野党の票を奪う事が考えられます。橋下新党がそういう拡大を見せるかどうかには、まず11月の大阪市長選挙と大阪府知事選挙が大きくかかわってくるはずです。

特に気になっているのはこの2点です。



※補足
グラフの画像にある「支持率:現在と同程度」というのは、今後、野党側が大きく支持率を伸ばしたり、与党側の支持率が下がる事を想定していないという意味で書きました。試算に使っている2014年衆院選の時と比べると今の方が自民党支持率や内閣支持率は低くなっているので、それを反映していない分、野党側に不利な試算だといえます。なので支持率を「現在と同程度」と書いたのは良い表現ではありませんでした。「2014衆院選と同程度」という方が正確です。


この記事の続きです。
情勢を理解するのは未来を変えていくため 2016参院選

Posted on 2015/10/10 Sat. 23:49 [edit]

category: 参院選・衆院選議席試算

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内閣支持率・不支持率――内閣改造とTPP大筋合意で上昇  

20151010内閣支持率



20151010内閣不支持率




内閣改造後に共同、読売、日経、毎日の緊急世論調査がでています。調査はいずれも10月7~8日の実施です。データは後のところでまとめておきますが、とりあえず重要なポイントは2つです。


☆ポイント1
「内閣改造のタイミングで支持率+5ポイント」


今回の緊急世論調査は、内閣改造を受けてのもので、各社5ポイントほどの支持率増となっています。しかし内閣改造に前後する世論調査には留意すべき事があります。それは、内閣支持率を聞くときの質問が変わることがあるということです。

共同通信を例に挙げると、共同通信はふつう、内閣支持率を聞くときに

「あなたは内閣を支持しますか、支持しませんか」

と質問をかけます。けれども以前、内閣改造直後には

「安倍晋三首相は内閣を改造しました。あなたは、この安倍内閣を支持しますか、支持しませんか」

と質問が変化した事がありました。今回もこのように質問が変化していた場合、当然回答は影響を受けますから前回の調査と比較する事が難しくなります。内閣改造が大きく報じられる中、「改造しました」という言葉によって回答が支持に引き寄せられるという事も考えられます。


☆ポイント2
「TPP大筋合意を評価する世論が大きい」


読売の世論調査では、TPPの大筋合意を「評価する」が59%、「評価しない」が28%となっていました。この「評価する」の59%というのは、前回の読売の内閣支持率41%を上回っている数字です。つまり前回の調査で「内閣を支持しない」あるいは「どちらともいえない、関心がない」などと回答した層にポジティブな影響を与えているため、TPP大筋合意は内閣支持率を上げただろうと考える事ができます。毎日新聞の調査でも同じ傾向がみられます。




●共同通信緊急世論調査

 内閣支持率 44.8%(5.9ポイント増)
 不支持率  41.2%(9.0ポイント減)

 内閣改造を
 評価する  35.4%
 評価しない 40.1%

 内閣の方針に
 期待する  44.8%
 期待しない 48.1%


●読売新聞緊急世論調査

 内閣支持率 46%(5ポイント増)
 不支持率  45%(6ポイント減)

 TPPの大筋合意
 「評価する」  59%
 「評価しない」 28%


●毎日新聞緊急世論調査

 内閣支持率 39%(4ポイント増)
 不支持率   43%(7ポイント減)

 内閣改造
 「評価する」  39%
 「評価しない」 47%

 TPP大筋合意
 「評価する」  50%
 「評価しない」 36%


●日経新聞緊急世論調査

内閣支持率 44%(4ポイント増)
不支持率   42%(5ポイント減)



Posted on 2015/10/10 Sat. 00:18 [edit]

category: 世論調査のグラフ

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