はるノート選挙分析

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選挙情勢の用語のみかた――報道に潜むキーワード  


選挙のときによく見かける「A候補とB候補が横一線」というような報道には、より情勢を細かく見るためのキーワードがあります。ここではそれをまとめる事にしました。



●基本的な用語があらわしている情勢

新聞によって少し差があるのですが、大まかに見ていくとこんな感じです。


独走・磐石
当選確実な情勢。


安定・浸透
解釈1……2位の候補に20ポイント以上の差をつけている(※1)
解釈2……「安定した支持・幅広く浸透」も20ポイント以上の差(※3)


優位・先行
解釈1……2位の候補に10ポイント以上の差をつけている(※1)
解釈2……当選確実な情勢。〈Aが先行〉なら「Aは当選確実」(※2)
解釈3……2位の候補に10~19ポイントの差をつけている(※3)


引き離す
優位・先行と同程度?


一歩リード
解釈1……2位の候補に10ポイント以上の差をつけている(※1)
解釈2……2位の候補に5~9ポイントの差をつけている(※3)


やや先行
解釈1……2位の候補に5~10ポイントの差をつけている(※1)
解釈2……2位の候補に5~9ポイントの差をつけている(※3)


リード
2位の候補に5~10ポイントの差をつけている(※1)


互角・拮抗・激戦・接戦・横一線・横並び・競り合う
解釈1……1位、2位の候補が5ポイント以内の差(※1)
解釈2……「接戦」と同じ意味。〈AとBが互角〉は「Aの方が0~4ポイント優勢」(※2)
解釈3……1~4ポイント差(※3)

競り合っているときは名前順を見ます。
名前を先に書かれている方が数字の上ではわずかに前にいるといえます。
(「数字の上では」というのは、調査には誤差があるからです)


大接戦・まったくの互角
両候補の差が1ポイント以内(※3)
届け出順で記載することもある(※3)


猛追
解釈1……1位の候補から5ポイント以内の差をつけられている(※1)
解釈2……1位の候補から5~9ポイントの差をつけられている(※2、※3)

〈AをBが猛追〉は「Bが追い上げているが、差は大きい」となる(※2)


肉薄
猛追と同程度?


激しく追う
解釈1……1位の候補から5~9ポイントの差をつけられている(※2)
解釈2……「激しく追い上げる」「猛追」と同程度、5~9ポイント差をつけられている(※3)


急追
解釈1……1位の候補から5~10ポイントの差をつけられている(※1)
解釈2……1位の候補から10ポイント以上の差をつけられている(※2)


懸命に追う
解釈1……1位の候補から10ポイント以上の差をつけられている(※2)
解釈2……「懸命に追う」「急追」は「猛追」よりもさらに水を開けられている状態(※2)
解釈3……1位の候補から10~19ポイントの差をつけられている(※3)


追う
解釈1……1位の候補から10ポイント以上の差をつけられている(※1)
解釈2……1位の候補から10~19ポイントの差をつけられている(※3)


巻き返し・支持拡大懸命
相当厳しい評価のはず。


今一歩・伸び悩む・苦戦・苦しい戦い
解釈1……絶望的な情勢。〈Aは今一歩〉ならば、「Aは泡沫候補扱い」(※2)
解釈2……20ポイント以上の差をつけられている(※3)


独自の戦い・知名度不足・浸透せず・出遅れ
当選の見込みが全くない情勢。


 ※1 日刊ゲンダイ(2007年4月3日)
 ※2 週刊ポスト(2012年12月14日)
 ※3 政治山(2014年)
 それぞれの解説をもとにしました。



●新聞によって使われ方が少し違う

新聞によって情勢を判定する基準が少し違うので、その傾向を簡単にまとめました。読売の「猛追」と産経の「猛追」には違いがあります。


読売新聞
全国紙の中でいちばん「互角・接戦」などの中立的な表現をする事が多いです。つまり、読売で「やや優位」とあれば相当「優位」だし、「追う」とあれば相当大きな差があると見てよいと思います。

よく使われる表現:堅調・安定・優位・優勢・有利・一歩抜け出す・一歩リード・リード・ややリード・互角・拮抗・競り合い・激戦・接戦・激しく競り合い・横一線・肉薄・猛追・激しく追う・追い上げ・追う・追い上げを目指す・浸透が課題・苦戦


朝日新聞
読売と比べると「互角・接戦」などの中立的な表現をあまり使いません。判定にやや積極的で、「やや優位」や「猛追」などの表現が報道に載ることも多いです。

よく使われる表現:安定・先行・優位・優勢・有利・引き離す・一歩リード・やや先行・ややリード・やや優位・やや有利・一歩抜け出す・横並び・互角・激しい戦い・接戦・逆転の可能性・猛追・激しく追い上げ・追い上げ・懸命に追い上げ・支持拡大懸命・苦戦・伸び悩み・勢いなし・出遅れ


毎日新聞
朝日と同様に判定にやや積極的です。

よく使われる表現:安定・浸透・優位・優勢・有利・一歩リード・一歩抜け出す・リード・やや先行・ややリード・やや優勢・やや優位・激戦・激しく競り合い・並走・接戦・横一線・競り合う・猛追・急追・追撃・激しく追い上げ・追う・懸命に追い上げ・巻き返し・支持拡大懸命


日経新聞
日経も朝日と傾向が似ています。判定に積極的です。

よく使われる表現:独走・磐石・安定・優位・優勢・一歩先行・一歩リード・一歩抜け出す・リード・やや先行・ややリード・やや優位・激戦・接戦・競り合い・互角・拮抗・肉薄・猛追・追撃・激しく追い上げ・追い上げ・苦戦・出遅れ・浸透せず


産経新聞
他の新聞と比較して、産経はいちばん判定に積極的です。つまり「やや優位」とあっても他での「互角」と大差ないかもしれないし、「追う」とあってもまだ逆転の可能性が残されていると見てよいかもしれません。

よく使われる表現:磐石・安定・一歩先行・一歩リード・先行・リード・優位・優勢・横一線・接戦・激しく競り合い・互角・拮抗・猛追・激しく追い上げ・急追・追い上げる・追う・巻き返しを図る・苦戦・伸び悩み・知名度不足




●昔の報道はこうだった

「選挙予測とその影響」岩井奉信(1984)を引用します。これは中選挙区の時代の分類です。かなり昔のものなので今の報道を照らし合わせるのには無理があるかもしれません。しかし今に繋がっている表現もあって、見ていてなかなかおもしろかったです。

独走・確実・圧倒的強み・最も安定・トップ当選は固い
 当選確率98%以上

安定・先行・優勢・明るい情勢・余裕を持った戦い
 当選確率90-98%

かなり有力・ほぼ一線・手堅い戦いぶり・デッドヒート
 当選確率70-89%

当落線上・もう一息・すれすれ・今後の戦いしだい
 当選確率31-69%

追い上げてきた・力不足・独自の戦い・どこまで票をのばすか
 当選確率1-30%

(記述なし)
 当選確率0%


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Posted on 2015/10/19 Mon. 19:34 [edit]

category: 支持率・情勢のみかた

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支持率のみかた <メディアによって異なる数字を読みとく>  


いろいろな報道機関がいろいろな内閣支持率を出します。政府寄りのところは政府に有利な数字を出してるとか、そうでないところは不利な数字を出しているとか言われることもあります。

しかし、そこを踏み込んで数字の大小の意味を考えてみましょう。

ある報道機関の調査で支持率が低めに出るということは、「支持する」という回答が少なめになるような質問をしているということです。つまり、そこで「支持する」と回答するのは比較的強く支持している人たちです。

支持率を低く出す=「強く支持する層」だけの数字があらわれてるということ。

逆に高めに出るということは、「支持する」という回答が多めに出るような質問をしているということです。つまり「どちらかというと支持する」というような層が含まれます。

支持率を高く出す=「強く支持する層」+「あいまいに支持する層」の合計の数字があらわれてるということ。

このことを知っておくと支持率を詳しく見る事ができますよ!



支持率を低く出す=「強く支持する層」だけの数字があらわれてるということ。

支持率を高く出す=「強く支持する層」+「あいまいに支持する層」の合計の数字があらわれてるということ。


この事は政党支持率でも同じです。だから、高く出す方の変動と低く出す方の変動を両方見ていけば、強固な支持層の増減も、曖昧な支持層の増減も知ることができます。

それからもう一つ面白い事があります。公明と維新の支持率を比較してみましょう。

20150910公明党支持率


20150910維新の党支持率

維新の支持率、バラつきすぎですよね。それに対して公明は支持率を高く出す報道機関と低く出す報道機関の差があまりありません。

なんで維新はばらつくのか。公明はばらつかないのか。それも世論調査の質問を考えれば見えてきます。

「低く出す」っていうのは、支持政党を聞かれて一回だけの質問ですぐに回答した数字でした。一方「高く出す」っていうのは重ね聞きです。つまり、一度目の質問で支持政党を答なかった人に、「しいていえばどうですか」と聞いて「じゃあ、○○党」と答えた数字が合計されているわけです。

先の例で言えば、公明党の場合「支持政党はどこですか」→「公明です」という回答だけの数字と、「支持政党はどこですか」→「うーん……」→「しいていえばどうですか」→「まあ、公明かな」という回答を含めた数字が近いです。つまり一回目の質問できっぱりと答えてる人が多いんですね。

一方、維新の場合は「支持政党はどこですか」→「維新です」というのは少なく、「支持政党はどこですか」→「うーん……」→「しいていえばどうですか」→「まあ、維新かな」というのが多い。だから一回だけしか質問しない報道機関の支持率は低く、重ね聞きして合計するところは高く出すことになるんです。

公明は一回の質問で答える人が多く、維新は迷ってから二度目の質問で答える人が多い。公明は基盤が固く、維新は曖昧な支持層が多く人気で動きがちな政党だという性格がよくあらわれています。

報道機関によって数字がばらつかない政党は常に安定した勢力があります。一方、ばらつく政党は支持基盤が弱いけれど、追い風が吹けば選挙で猛威をふるう事があります。

支持率はそんなふうに見ることができます。


(補足)
より細かく書けば内閣支持率の聞き方はこの4種類があり、低く出す順に見ていくとこうなります。

●3択方式(毎日新聞)
「支持する」「支持しない」「関心がない」の3択で聞くやり方です。この場合、「関心がない」という選択肢に一定数が流れるので、内閣支持率も不支持率もかなり低く出ます。

●2択方式(朝日新聞)
「支持する」「支持しない」の2択で聞くやり方です。この場合、「支持する」とも「しない」とも答えない人が残る分、内閣支持率も不支持率も低く出ます。

●2択重ね聞き方式(日経新聞・読売新聞)
「支持する」「支持しない」の2択で質問をし、どちらとも答えなかった人に対して、「お気持ちに近いのはどちらですか」または「しいていえばどうですか」と重ね聞きするやり方です。重ね聞きに対して「支持する」「しない」と回答があれば、それもあわせて集計するので、支持率も不支持率も高めに出ます。

●4択方式(JNN)
「非常に支持できる」「ある程度支持できる」「あまり支持できない」「まったく支持できない」の4択で聞きます。そして「非常に支持できる」「ある程度支持できる」の合計を内閣支持率、「あまり支持できない」「まったく支持できない」の合計を不支持率とします。この場合、無回答や「わからない」「どちらともいえない」などの割合は1~2%程度まで小さくなり、内閣支持率・不支持率ともにとても高く出ます。特に4択方式の高い不支持率は、他の方式と比較して挙動が独特です。


Posted on 2015/09/10 Thu. 23:16 [edit]

category: 支持率・情勢のみかた

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