はるノート選挙分析

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日本農業新聞が内閣支持率18%と報道――TPPの影響か、前回調査からまさかの半減   



日本農業新聞 世論調査(農政モニター調査)
 内閣支持率18%18ポイント減
 不支持率  59%(2ポイント減)


内閣支持率18%にも驚いたけれど、18ポイント減っていうのも凄いですね。前回調査は7月だったので3か月分の変動ですが、それでも他紙ではみられないような数字です。

一方、不支持率は前回調査から2ポイント減ですが、もともと数字が大きかったので割合はほとんど変っていません。支持層の半分が支持をやめたけれど、不支持と言うには至っていない、という感じでしょうか。

元の記事にリンクしておきます。(2つ貼っておきますが内容は同じです)

[徹底 TPP報道] 「決議違反」69% 内閣支持18% 政府と現場認識にずれ 本紙農政モニター調査

「決議違反」69% 内閣支持18% 政府と現場認識にずれ 本紙農政モニター調査

日本農業新聞の前回調査はこれです。
内閣支持 最低36% 本紙農政モニター調査

今回の調査はもちろん農業関係者に偏る調査だけれど、日本農業新聞はこれまで特別に低い内閣支持率を出してきたわけではありませんでした。前回調査の記事にグラフがあるように、内閣発足から参院選くらいまでは他紙と同じく60%以上の内閣支持率になっています。衆院選の時でも45%あり、前回調査では36%と低くなっているけれど、今年の7月は安保国会もあって他紙もかなりが30%台を出しています。

なのでこれまで日本農業新聞の支持率が低く偏っているとは言えないように思います。それが今回、おそらくTPPの影響が大きくて半減した。内閣支持率18%っていうのは、辺野古の問題で下がりに下がった沖縄よりも低い水準です。(沖縄は6月の県民世論調査で22%)。安倍政権になって以来、新聞でこんな数字は初めてです。

以前、読売の分析でTPP大筋合意が内閣支持率上昇に働いたっていうものがありました。時期としては内閣改造も含むのですが、毎日や日経、共同通信なども上昇の傾向を示しました。これは都市部でTPPを肯定する人が多かったせいかもしれません。朝日新聞の調査では、TPPへの参加に賛成が58%、反対が21%でした。こういった評価が全国調査のトータルとして支持率上昇の要因になったのかもしれません。

しかし都市部の反応は一時的な気分の反映にすぎず、変りやすいものだと思います。一方、農業関係者の反応は生活に基盤を置いているからそう簡単な気分ではありません。日本農業新聞が示した支持率の下落傾向は地方の地盤に痕跡を残し、選挙に影響すると思います。

例えば北海道の衆院選小選挙区では、2014年のときは与党9議席・野党3議席の配分でした。このときの得票数を使って試算すると、民主、共産、社民、生活の選挙協力があった場合は野党優勢が6議席、与野党接戦が6議席になります。少し傾けば野党が一つ残らず取ります。

もっとも、世論調査は有利なところばかり見てはだめで、むしろ都合の悪いところに目を向けたとき力を発揮します。日本農業新聞の内閣支持率18%を見て、これが今の世論だといったらおかしいです。あくまで農業に限るので注意してください。

選挙で勝てるかっていうこともこのままの情勢では厳しいです。来年の参院選は野党共闘ができなかったら与党に3分の2近くを取られて野党は壊滅状態になります。これは共同通信も一年前に試算を出しています。共闘しても今の議席を維持するのが精一杯という感じです。

しかし、じゃあ野党共闘に望みはないのかっていうとそんな事はなくて、参院選は次に繋がっていきます。もともと参院選には変りようのない非改選の議席があるし、衆議院が優越するので政権を取ることもできません。参院選は野党共闘のリハーサルで、それを踏み台にして衆院選で最大規模の共闘をかけるのが本番になると見るのがよいのではないでしょうか。同日選挙もありえるけれど、とにかく野党の中には衆院選を見越しての共闘を考えている人たちが少なくないと思います。



※参院選・衆院選試算です。厳しいんだからねっ!


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Posted on 2015/10/29 Thu. 23:07 [edit]

category: 世論調査の分析

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「保法案反対デモの参加経験者が340万人に上る計算」「安保法案反対デモの評価をゆがめるな」毎日新聞が産経世論調査を分析  


<産経世論調査>安保法案反対デモの評価をゆがめるな
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150917-00000004-maiall-pol
毎日新聞 9月17日(木)11時14分配信


一部抜粋します。


「この世論調査は全国の男女1000人に電話で質問したとされ、そのうちデモや集会に参加したと答えた人が34人いたと推定される。素直に考えれば、これは大変な人数だ。全国の有権者1億人にこの数値を当てはめれば、安保法案反対デモの参加経験者が340万人に上る計算になる。

調査ではさらに、デモ・集会に参加したことがないと答えた人(回答者全体の96.6%)に「今後、参加したいか」と尋ね、18.3%が「参加したい」と答えたという。これはつまり、回答者全体の17.7%がデモ・集会に参加したいと考えている計算になる。実際に参加したと答えた3.4%と合わせると、5人に1人が安保法案反対のデモ・集会に参加した経験があるか、参加したいと考えていることになる。有権者1億人に当てはめれば2000万人。この調査結果にゆがみがないと仮定すれば、「安保法案に対する世論の反発の大きさを示した」と書かなければならない。」



毎日新聞のは良い分析だと思います。先日ここでも同じようなことを書きました。

デモや集会に参加した人は全部で350万人、今後参加したいと思う人は1,900万人。世論調査が示した!
http://harunosippo.blog.fc2.com/blog-entry-42.html
Posted on 2015/09/16 Wed. 09:26


関連するツイートを載せます。









Posted on 2015/09/17 Thu. 16:29 [edit]

category: 世論調査の分析

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デモや集会に参加した人は全部で350万人、今後参加したいと思う人は1,900万人。世論調査が示した!  


8月30日の国会デモが全国紙・地方紙とも大きくとりあげられたことによるためか、今月に入ってから世論調査でデモの質問が行われるようになりました。世論調査にそういった項目が入ること自体、デモが世論に訴えていることのあらわれにも思えますが、ともかくまずは最初にデモの質問を行った日テレの調査を見てみましょう。

日テレ世論調査 9月4日~9月6日実施
A. 安全保障関連法案に反対するデモが、全国各地で行われています。あなたは、この反対デモは、法案に対する国民の意識を代表していると思いますか、思いませんか?

20150916nitteredemo

結果はこのとおり、「反対デモは法案に対する国民の意識を代表していると思う」が46.6%で、「思わない」の36.9%を10ポイント近くこえています。「政府ではなくデモが国民の意識を代表している」という結果でした。

そして、今週はじめには産経の世論調査がデモを扱いました。

産経世論調査 9月12~13日実施
Q10. 各地で、安保法案に反対する集会やデモが行われていますが、あなた自身は、参加したことがありますか、ありませんか。

20150916demosanka

これはどう見るべきでしょうか。「参加したことがある」が3.4%と少なく、「ない」96.6%が圧倒的です。

しかし、世論調査の質問を見たときはこう問いかけをしてください。
 ・それは賛否で読む数字なの?
 ・それとも勢力で読む数字なの?


賛否で読むっていうのは、簡単にいえば「過半数が賛成しているなら、いいんじゃないの」とか「過半数が反対してるなら、このまま採決はおかしいんじゃないの」というような読み方です。

それに対して勢力で読むっていうのは、「橋下新党に期待する人が30%いる。少数派だけど、この30%の一部が支持層になるんだとすると、かなり手ごわい勢力になるかもしれない。だって野党の支持率ってどこも一桁だもんね」というような読み方です。

あと、内閣支持率だけはまた独特で、政権がどれくらい安定なのかとか、どれくらい強引なことができるかとか、政局がどう動くかという視点で見ることもできるでしょう。しかし基本は先に書いた2つです。


話を戻します。デモが国民の意識を代表しているかという日テレの質問は賛否で見れます。賛成多数で明らかでした。一方、デモに参加したかどうかは賛否の問題というよりも勢力で見るのがよさそうです。デモや集会に行くというかたちで「動いた」人たちの勢力を見てみましょう。

勢力を考えるなら、「安保法案に反対する集会やデモに行ったことがある3.4%」というのは恐ろしい数字です。この国の有権者数1億424万人に3.4%という割合をかけると、およそ350万人になるからです(こういう計算が出来るのは、世論調査がRDDによる無作為抽出を行っているためです)。

「集会やデモに行った人が350万人いる」
ぼくはこの数字に衝撃を受けました。

9月16日の中央公聴会でSEALDsの奥田くんが「私たちが独自にインターネットや新聞などで調査した結果、日本全国2千箇所以上、数千回を超える抗議が行われています。累計して130万人以上の人が路上に出て声を上げています」 と話していましたが、その直前に出た産経の世論調査による数字は350万人を示していた。分析が遅れて伝えられなかった事を残念に思います。

そしてさらに驚かされた質問がこれです。

Q11. Q10で、「ない」と答えた人にうかがいます。今後、こうした集会やデモに参加したいと思いますか、思いませんか。
20150916demokibou

「集会やデモに参加したいと思う」18.3%

これは人数にして1,900万人。

「集会やデモに参加したい人が1,900万人もいる」

凄いです。デモが国民に浸透したということのあらわれだし、これから広がる可能性を持っているということを期待させてくれます。

Posted on 2015/09/16 Wed. 09:26 [edit]

category: 世論調査の分析

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支持率は誰が上げたのか? <内閣支持率上昇の原因は『自民党支持層』だった>  

8月30日に発表された日経新聞の世論調査で、内閣支持率と政党支持率はこうなっていました。

内閣支持率46%(8ポイント増)
不支持率  40%(10ポイント減)

支持政党
自民39%(3ポイント増)
公明 4%(1ポイント増)
民主 9%(2ポイント減)
維新 4%(1ポイント減)
共産 5%(増減なし)
なし 37%(1ポイント増)


全体の傾向として、内閣支持率は大きく回復。野党が支持を減らし、与党が増やしているようです。特に自民党支持率の伸びは決定的で、日経のほか大手8社の世論調査が増加を示しています。

それでは、内閣支持率は誰が上げたのでしょうか? もっと正確に言うのなら、どの政党を支持している人たちの意識が変ったことによって支持率が上昇に転じたのでしょうか。

ここで大きく

①自民党支持層
②他の政党の支持層と無党派層


の2つにわけて内閣支持率の変化を追いかけることにします。



今回(8月30日発表)の日経の記事には、自民党支持層が内閣を支持率する割合が掲載されています。

自民党支持層について
 内閣支持率86%(12ポイント増)


これを用いると

日経7月調査
 自民党支持率36%
 自民党支持層が内閣を支持する割合74%

 自民党支持層が供給する内閣支持率
 0.36×0.74=0.2664  (26.64%)


日経8月調査
 自民党支持率39%
 自民党支持層が内閣を支持する割合86%

 自民党支持層が供給する内閣支持率
 0.39×0.86=0.3354  (33.54%)

となって、8月から7月の値を引いて変化を求めると、

0.3354 - 0.2664 = 0.069 (6.9%)

つまり増加した8ポイント(%)の内閣支持率のうち、6.9ポイント分が自民党支持層によるもので、他の政党の支持層や無党派層からの支持の回復は1.1ポイント増にとどまっていることがわかります。

「安保法案の今国会での成立」について賛成が1ポイントしか増えていないことも、内閣支持率の増加が自民支持層によるものだと考えれば頷けます。自民支持層以外の意識は大きく変ってはいないと見る事ができそうです。




Posted on 2015/09/02 Wed. 11:35 [edit]

category: 世論調査の分析

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内閣支持率上昇の裏で、「安保法案の今国会での成立に賛成」朝日は変わらず、報ステでは4%減!?  

内閣支持率が上がりました。

報道ステーション
 内閣支持率42.4%(6.3ポイント増)
 不支持率  37.4%(9.6ポイント減)

朝日新聞
 内閣支持率38%(1ポイント増)
 不支持率  41%(5ポイント減)

20150825内閣支持

前回から五週間の変化をあらわす同時期の調査なのに増減がだいぶ違っているようにみえますが、報道ステーションの大きな変化は、前回の調査がやや低く出すぎていた事にも影響されています。また、朝日は前回高めだったので、今回と比較したとき増減の幅は小さいです。

20150825内閣不支持

不支持率は、前回の報ステがやや高くですぎているように見えます(報ステがこんなに平均値に近づく事は珍しいです)。その分、今回との増減が大きく出たのではないでしょうか。朝日の増減は妥当にみえます。


さて、ともかくこれで戦後70年談話をはさむ5つの調査が出ました。

支持率
・読売  2 ポイント増(3週間での変化)
・共同  5.5ポイント増(4週間での変化)
・産経  3.8ポイント増(4週間での変化)
・報ステ6.3ポイント増(5週間での変化)
・朝日  1 ポイント増(5週間での変化)

不支持率
・読売  4 ポイント減(3週間での変化)
・共同  5.2ポイント減(4週間での変化)
・産経  7.6ポイント減(4週間での変化)
・報ステ9.6ポイント減(5週間での変化)
・朝日  5 ポイント減(5週間での変化)


総じて支持率の増加よりも不支持率の減少の方が大きいのは、内閣に対して「支持」「不支持」を表明する人が減ったということでもあり、安倍政権にたいする緊張が緩和されたようにも見えます。

以前、支持率と不支持率に対する影響はこれが大きいと書いた事がありました。

①辺野古に集中協議期間をつくったこと
②戦後70年談話の表現をまるめたこと


この2つです。もちろん同時に

③原発再稼動
④GDP速報値


など不利な要素もありました。しかしながら、①と②がおおきく国民の政権に対する緊張をほぐし、「支持はしないけど、不支持はやめる」という動きに繋がったことは十分にありそうです。

さて、今はこれに加えてとても重要な情勢

⑤株価の暴落

があるわけですが、それは今後の動向に注視するとして、もうひとつ重要な結論を報ステと朝日の世論調査に見てみましょう。

それは、「支持率の増加・不支持率の減少は、安保法制が原因ではない」ということです。もっといえば

安保法制に対する意識は辺野古対応と談話を経た今でも変化してないです。

それを明らかにするのは報ステのこの質問です

「あなたは、この安全保障関連法案について、賛成ですか、反対ですか?」
賛成           22%(1ポイント減)
反対           55%(1ポイント減)
わからない、答えない23%(2ポイント増)


変化は誤差の範囲でしかなく、ほとんど先月と一緒です。さらに安保関連法案の今国会での成立でも、

「安倍内閣と与党は、この法案をいまの国会で成立させたい方針です。あなたは、この法案の国会での審議について、どのようにお考えですか?次の3つから1つを選んで下さい。」
いまの国会で成立させることでよい 11%(4ポイント減)
いまの国会にこだわらず       64%(7ポイント増)
廃案にするべきだ           22%(2ポイント減)
わからない,答えない          3%(増減なし)

となっていて、今国会成立をよしとする層が有意に減っています。「いまの国会で成立させることでよい」が4ポイント減って「いまの国会にこだわらず」が7ポイントも増えるというのは、今国会で法案を通そうとしている安倍政権の支持率が上がったということと食い違ってさえいるようにみえます。

一方、朝日新聞の質問では、

安保関連法案の賛否
賛成30%(1増)
反対51%(6減)

安保関連法案の今国会での成立について
今の国会で成立させる必要がある20%(増減なし)
今の国会で成立させる必要はない65%(4減)


と、反対が減っているものの、賛成は誤差の範囲でしか変化していないことがわかります。

まとめると、前回の調査から今回の調査にかけて、各報道機関が支持率の上昇となっています。それは安保関連法案の審議や採決によって支持をやめていた人たちが、辺野古の協議期間や当初より温和な談話が発表されたことを受けて支持層に戻ったと見ることができるかもしれません。

しかし、安保関連法案の賛否は支持率ほど変化しておらず、今後の推移によっては支持に移った層が再び不支持に移ることも考えられそうです。



(補足)
こういうことを書くと、産経で「安保法案の賛成」が大幅に伸びたことが問題になるかもしれません。そのことについては、以前こういうツイートをしました。


Posted on 2015/08/25 Tue. 08:39 [edit]

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